バイク保険のケガ補償は十分ですか?

おはようございます。

ここのところ更新頻度が遅くてすみません。
しかもバイク保険という、読んで頂ける方を限定するようなお話で。

きっかけは2004年、愛媛県で起きた小学児童の蹴ったサッカーボールと、それを避けようとしたバイクの男性とを巡る訴訟です。
バイク男性の遺族が、小学生児童の保護者を相手に賠償責任を求める訴訟は最高裁まで争われました。

そして4月9日に最高裁で、保護者には賠償義務は無いという判決がくだされました。

一審二審の「保護者に賠償義務あり」という判決を覆しての結果でした。

2才の息子を持つ私ですが、同時にバイクにも乗ります。
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※4/4(土) 当別ダムの上を走る道道28号線でパチリ。水面が波上に凍ってました。寒かった!!!

まずは、無意識に被告側の親としての責任という方に肩入れをしておりましたが、原告の立場というのも考えなければなりません。

ライダーの皆さんはご自身の保険がどんな補償になっているかご存じですか? 



 バイク保険と呼んでいますが、基本的には一般の自動車保険をバイクにかけているのと同じようなものです。

ご自身の身体を守るという補償については、 現在『人身傷害』という補償が一般的です。

ですが、ライダーの保険は『搭乗者傷害』という補償であることが多いです。

この『人身傷害』と『搭乗者傷害』はどう違うのでしょう?

これは実費補償か定額補償かの違いなのです。 
呼び名からは全くわかりませんよね。 

人身傷害という補償には、その保険金額として3000万円とか1億円とか無制限という大きな金額が書かれいているだけと思います。 

搭乗者傷害の場合には、死亡が200~1000万というのがメジャーではないでしょうか。
その他に、一時金とか部位別と書かれていたり、入院○千円/通院○千円と書いてあったりすると思います。

「人身傷害には入院した時とかの補償がないの?」と思われるかもしれませんが、安心して下さい。
全部出ます!(乱暴な言い方ですが、わかり易さ優先です。詳細はしおり・約款をご確認ください。)

人身傷害というのは実費補償なんです。
「事故でいくらかかりましたか?」
これをカバーしてくれます。
得られるはずだった利益として、死んでしまって失われた将来に向かっての給料なども実際の損害にはいります。

搭乗者傷害はいくらかかったかは関係ありません。定額補償ですから。
予め決められた額を確実にお受け取りいただけます。

さぁ、どちらが安心でしょうか?

実は搭乗者傷害という補償は歴史が古く、お客様のご要望によって生まれたのが人身傷害なんです。

つまり人身傷害(実費補償)のほうが安心と言えるのではないでしょうか。

搭乗者傷害(定額補償)だと、いくらに設定すると安心なのかわからないですよね。
足りないかもしれません。
でも逆に言うと儲かってしまう場合もあります。

例えば追突をされて治療を受けるときには一般的に人身傷害は働きません。
「いくらかかったんですか?」⇒「相手方が全額払ってくれました」⇒「それは良かったですね。(人身傷害が出る幕はないようですね)」
こうなります。

搭乗者傷害ならば、「相手が全額払ってくれました」⇒「決まった額はお支払いしますね。」です。

このブログを書くきっかけと なった事故では、ボールを蹴った賠償義務者がいましたので賠償請求ができました。
ただ、もしそれが誰が蹴ったものかわからないとか、ボールでなくて風であおられたビニール袋 だとかなら、これは自分で備えるよりありません。

生身の身体を晒しているライダーが、エアバッグやシートベルトで守られたドライバーより不安な補償でよいのでしょうか?

きっと保険料は高くなると思います。
でもどうでしょう、バイクで事故を起こす時、相手の車が大破したり、運転者を大怪我させるよりも、自分が大けがをするほうが可能性は高いとは思いませんか?

ちなみに、同乗者つまりタンデムを心配している方はいらっしゃいませんか?
一緒に乗る方については、もしその方が他人ならば対人賠償によって補償されますのでご安心下さい。

対人賠償の対象にならない、ご本人やその配偶者ならびに子や親についての補償として今回のケガ補償を考えるわけです。
余談ですが、任意保険では配偶者などは賠償の対象にはなりませんが、自賠責においては自分以外を他人として扱いますので配偶者も対象となります。

趣味のバイクにコストを掛けては、奥様に白い目を向けられるから、任意保険の保険料は上げにくいんだよなぁというお父さんもいるかもしれませんね。
でも、そのバイクのせいで事故に遭って先々満足に働けなくなったら、そのほうがずっと家族に申し訳ないし後悔すると思いませんか?

今年のバイクシーズンから、ちゃんと安心のできる補償にしておきましょう。
そのお金はコストでなく、バイクに乗る以上はかかって当たり前の自賠責のように思って下さい。

ティー・アイ・プランニング 新谷拓己 

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